Japanische Klassiker mit Furigana
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みちくさ
道草
Lesen Sie 道草 (みちくさ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.812 Zeichen · 293 Bildschirme
母はまた普通の女のように八釜しく子供を育て上る性質でなかった。彼女は宅にいて比較的自由な空気を呼吸した。そうして学校は小学校を卒業しただけであった。彼女は考えなかった。けれども考えた結果を野性的に能く感じていた。
「単に夫という名前が付いているからというだけの意味で、その人を尊敬しなくてはならないと強いられても自分には出来ない。もし尊敬を受けたければ、受けられるだけの実質を有った人間になって自分の前に出て来るが好い。夫という肩書などはなくっても構わないから」
不思議にも学問をした健三の方はこの点においてかえって旧式であった。自分は自分のために生きて行かなければならないという主義を実現したがりながら、夫のためにのみ存在する妻を最初から仮定して憚からなかった。
「あらゆる意味から見て、妻は夫に従属すべきものだ」
二人が衝突する大根は此所にあった。
夫と独立した自己の存在を主張しようとする細君を見ると健三はすぐ不快を感じた。ややともすると、「女のくせに」という気になった。それが一段劇しくなると忽ち「何を生意気な」という言葉に変化した。細君の腹には「いくら女だって」