Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
七
イッピツケイジョウツカマツリソロ
というように聴えた。もちろんこれは寺小屋に行く子供などの、邪推といえば邪推のようなものであった。明けても暮れても手習いの文句の、調子の面白いところを口癖にするのを、後には聞き覚えて鳥の癖に真似をする。それが例の蒙求を囀るという諺の引続きであって、しかも句としては新らしかった。『物類称呼』は安永年間の書物であるが、あの中には関東で「一筆啓上せしめ候」、遠江国においては
ツントイツツブニシュマケタ
というとある。小玉銀五粒と二朱負けたというのだから、これは明らかに博奕のことで、今でも信州の大河原の奥などでは、そういう無教育な鳴き方をするように伝えられる。同じ頃にまた薩州の方では
オラガトトハ三八二十四
と、頬白が啼いていたということである。このトトはもちろん亭主のことで、若い嫁御さんをひやかした言葉のようだが、しかも丁寧に三八二十四と、九九の声を添えてあるのは、そういう暗記をしていた連中、即ちやはり子供らの通弁であった。
七
秋の蟋蟀の「肩させ裾刺せ、寒さが来るぞ」でも、さては梟の五郎助奉公、珠数掛鳩の年寄来いも、それぞれにこれを聴いて特に心を動かす人があったのである。