Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
六
こうして二種の語が重複して存することは、一方の意味の既に不明となり、単なる符号として残留することを示すもので、それを比べて行くと追々に発生の順序も明かになるのであろう。今ではまだクラとメといずれが前、もしくは二地に別存して、抵触相剋する機会がなかったか否かを、確める便宜を得ないというのみである。
六
最後になお一つ言って置きたいことは、人に親しいある種の物の名が、これだけ移り改まる性質を持っているからは、現在の分布によってその昔の領域を、狭く推定するのは危険だということである。
例えば利根川流域の僅かな平野の方言が省みられなかったら、雀にクラという語の内地にもあったことは知っても、それがかつて日本人全般に通用していたという想像は起らぬのみか、更に奇異なるイチクロという一語などは、いたって近世の誤謬として黙笑に付し去られたかも知れぬのである。言語の学問の甚だ振わなかった原因は、結局採集の不完全が主たるものであったとも考えられる。
宮良君の『南島採訪語彙稿』を見ると、沖縄諸島にはクラ以下の前に掲げた三種の外に、なお先島の方面には少なくとも三通りの方言が注意せられている。