Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
四
素性を知らなかったら豆盆栽にでも、したくなるような姿をしている。それでも抜いて棄てるのは伝統と言ってよい。ちょうど蟒蛇の昔語りがあるばかりに、きれいな小蛇が殺されるのとよく似ていて、こちらは更に記憶が生々しいのである。私は前かた上州の利根の奥に遊んでいて、偶然に路傍にこの草の一群を見たことがある。土工と日の光がたまたま同じ条件を設けたために、幸運な一粒がどこからか帰って来て栄えたので、この時ばかりはさすがにあななつかしと、昔の敵を愛する気になっていた。流転はまことにこの一族の運命であったかと思われる。それがあたかも今大都市の周辺に、やや引続いて安住の地を供与せられ、いわゆる第二の故郷を念がけている点は、むしろ著しく我々の境涯に似ていたのである。
四
字引を引いて見るとこの草の本名チャンパギク、博落廻とあるのが我々を考えさせる。日本に最初からあって名がなかったか忘れたか。ただしは新種の雑草と同じに、物のまぎれに入込んだのが見つかったか。わざわざ名を添えて輸入するだけの、物好きはありそうに思われぬのみか、それでは現在の分布を説明することが出来ぬのである。