Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
一七
谷がちがい水の流れの異なるにつれて、聴きようは幾通りにもかわっているが。それを解説した物語はほぼ一様で、いずれもかつて人間であった頃の誤りを悔い悲しみ、我とその罪業を名乗って子供等の前に来て啼くというのであった。二人ある兄弟の一方が素直で優しく、一方がねじけて荒々しかったというなども、いたって古い昔物語の型である。その争いの原因が通例は山の薯で、それがちょうど時鳥の山の木に飛びかわす頃に、芽を出し蔓を延ばしてありかを人に知らせる、単純な我々の食物であったことを考えると、年に一度の定まった季節が来るごとに、これを思い出し語り出した人間の言葉の方こそ、かえって野の鳥の声よりも更に自然なものであった。
一七
能登・越中の境あたりの時鳥は、「弟恋し、掘って煮て食わそ」と啼いていた。これも山の薯の話であったことは説明をするまでもあるまい。奥州各地の昔話においては、心のひがんだ兄は盲目であった。妹の掘って煮て食わせた山の薯が、あまりに旨いのでかえって邪推をして、妹はもっと旨いのを食っているだろうと思った。そうして包丁を以て親切な妹を殺したところが、それが先ず鳥になってガンコ・ガンコと啼いて飛去ったという。