Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
三
四
三
雲雀が方々の空で鳴いている。多くはこれも自分の畠を持っていて、他処へ出て行かぬ時ばかり、最も自由に囀り得るものらしい。一つ一つに流義というようなものがあって、出来るならば名を付けてやりたい気がする。ある者はいかにもブマであって、朝も夕方も少しでも調子をかえず、土の上にいて空の声を啼いたりする。そうかと思うと精確におりる時、立つとき、横に行く時と歌いかえ、高さによって次々の節を変えるものがある。籠に入れて飼い始めてから、人は漸くその巧拙を聴分け、価の差等を設けようとするが、もし差等があるならば疑いもなく持って生れたものであった。こんな東京の近くの、真似ならば幾らでも出来る土地に住みながら、一生涯下手に啼いて、暮してしまう雲雀もあるのを見れば、親が教えるということは師弟とはまた別のもので、鳥屋が名鳥の籠の隣へ雛を連れて来て、好い調子を学び習わしめようとするのは、一つにはただ天分の試み、今一つは外界を遮断して、仮に幼ない者にこれを親かと思わしめるだけの細工であったかも知れぬ。
四
だから雛を育てることのむつかしい雁などの囮は、かつて荘周の寓言にもあったように、その鳴声の遺伝がたちまちに食われると愛せられるとの境を区別する。