Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
この烏がただ二羽ということは、宮島でも伝えられていて人がよく知っている。いつでも一つがいに限って出て来るということが信じられ、相続烏が出来ると親は熊野へ還って行くとさえいう者がある。これにも何か理由のあることらしいが、私などにはまだ説明することが出来ない。関東の方でも那須の矢又村の鷲子神社に、二羽烏というのが山中七不思議の一つに数えられているそうだが(『下野神社沿革史』巻八)、これも恐らくお社の祭なり、または信心の参詣者なりの供え物を、出て来てご馳走になる当番の如きものであったらしく、土地ではその二羽烏をミサキともいっているとのことである。
ミサキ烏という言葉は、また宮島でも熊野でも聴くことがある。ミサキは先鋒であり、従って神々の代表者というような意味ではなかったろうか。とにかくに人民ともっとも多く接触する神霊に、その名を用いた例が他にも沢山ある。これによって思い合せることは、西の方の諸県では現在は村共同に、鎮守の社において行う烏祭を、東北や越後は今も家々で、個々に営んでいるのが多いことである。言いかえれば、烏は餅をふるまわれる機会が、この方面では西部の同類よりもずっと多いらしいのである。