Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「言えッ、小僧。誰があんな悪戯をしたのだ。言わなきゃこの細首をねじ切ってやるまでだぞ」

富山七之助は、小僧を膝の下に敷いて、力一杯絞めつけました。

「痛いッ、勘弁してくんなよ。富山さん」

宗之助はとうとう泣き出してしまいました。口賢いようでも、十三になったばかりの小僧には、武力も、我慢もありません。

「知って居るだけの事は言わせてやる。サァ、これでもか、小僧ッ」

「痛いッ、畜生ッ」

「悪戯者の名を言わなきゃ、お前にきまったようなものだ。首を引っこ抜かれても怨むな」

「おいらは親切で教えてやったんだぜ。何んにも知らない秋山さんは、抜き討に殺されちゃ可哀想だ」

「――」

「それによ、富山さんだって、罪の無い者を殺して済むめえ――化けて出るぜ、きっと」

「何をッ、馬鹿奴ッ」

富山は負け惜しみの肩を聳やかしますが、見まいとしても縁側を染めた血潮や、その中に倒れている秋山彌十の無残な死骸が、眼の隅に焼きつくのです。

三

「親分、長者丸の万両分限、村越峰右衛門の家の騒ぎは、これが口あけなんだから大変じゃありませんか」

ガラ八の八五郎が、明神下の平次の家へ報告に来たのは、その翌る日の昼頃でした。