Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「それにしても、お濠や櫓は大袈裟過ぎるだろう」

「話はそれ位大きくないと、面白かありませんよ。お濠と言ったって、冬になれば大根を洗う用水堀、夏になると半分は深田になって、お米の木を植えようという都合の良いお濠だ」

「馬鹿にするなよ」

「四方の物見櫓は、火の見とも言う。一本ずつ龍吐水を備えて、用心おさおさ怠りない」

「良い気なものだ」

「ところで、家の中の要慎はそんな生やさしいことじゃ無い」

八五郎の話は、これからが愈々佳境に入りそうです。

二

「お前はまた大層詳しいじゃないか」

「百人町まで用事があって出かけると、土地の顔の古い手先で百兵衛に逢いましたよ、――あ、そうそう、すっかり忘れて居ました、百兵衛は銭形の親分によろしくって言ってましたよ」

八五郎は妙なことを思い出したりするのです。

「百兵衛はまだ達者かい、もう六十近い筈だが――」

「鈴木主水と友達だったてな事を言う親爺ですからね、――その百兵衛に往来で逢って、立話をして居ると、青山も江戸の内だ、大層変った話があるんだが、ちょいと覗いて見ないかということで、案内されたのはその長者丸の田圃の中の、村越峰右衛門の家ですよ。