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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「そんな短い間に、梁の臼の仕掛けが出来るかな」

八五郎も引いては居ません。が、百兵衛もなかなか譲りませんでした。

「でも、梁には臼を載せてあった場所もわかって居るし、其処から丈夫な綱を引いて、表戸の引手に絡んであるじゃないか」

と、八五郎。

「成程なァ、そう言えばそうだが――でも変だぜ――これは矢張り、勇太郎が急に死に度くなって、自分で臼を梁の上へ仕掛け、自分でその仕掛の綱を引いて、頭の上に臼を落して死んだんじゃあるまいか」

「そんな危いことをして、人間は死ねるものかな」

小田原評議は何時果つべしとも見えませんでした。

銭形平次が、八五郎の迎えで駆けつけたのは、その日もやがて暮れかけた頃、大体の話は八五郎から聴いて居りましたが、事件の形相が容易ならぬものを持って居るので、

「よし、眼鼻がつくまで、此処に踏留ってとことんまで調べてやろう」

平次がそう覚悟をきめたのは、容易ならぬことでした。

五

平次は先ず、今朝と同じ状態に、あらゆる門も戸も直させ、自分は庭に立ったまま、下女のお竹に雨戸を開けさせました。

「今朝の通りだと言ったが――その時、何処か一ヶ所雨戸の開いていた場所は無かったのか」