Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme
同時に、かくいう曹休も名誉にあずかるわけだから」
「都督には、なおまだいささかのお疑いを抱かれておられるとみえる」
「それは察し給え。もし君の言に少しの嘘でもあったら、吾輩の立場はどうなると思う?」
「ごもっともです」
いったかと思うと、周魴はやにわに、小剣を抜いて、自分の髻をぶつりと切り落し、曹休の前にさし置いたまま、嗚咽を嚥んでうつ向いた。
曹休は仰天して、
「あっ、飛んでもないことをしたではないか。なんだ? 髪などを……」
「いや、てまえの気持では、みずから首を刎ね離し、一死をもって示したい程であります。この忠胆、この誠心、天も照覧あれ。……髪を捧げてお誓い奉りまする」
周魴は、肩をふるわせて哭いた。曹休もつい眼を熱くしてしまった。
「申し訳ない。つい、つまらん戯言をなして、なんとも済まん。……どうか心を取り直してくれ」
彼はすっかり疑いをはらして、ともに酒宴にのぞみ、東関へ進出の打ち合わせなどして、自陣へもどった。
すると、友軍の建威将軍賈逵が訪ねてきて云った。
「どうもおかしい。髪を断って異心なきを示すなんていうのは、ちと眉唾な心地がする。都督、うかつに出ないことですな」