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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうゆけばしめたものだが」

「なお、それがしに、別に妙策がひとつあります」

郭淮は、洛陽の使いがもたらした司馬懿の方針には、充分感心していたが、さりとてその通りに行っているのも、この総司令部に人なきようでいやだった。彼のささやいた彼自身の一策は、これまた曹真を動かすに足りた。曹真も何かで連戦連敗の汚名からまぬかれたいのである。――で、その計画は徐々に実行されだしていた。

事実、蜀軍の大なる欠陥は、大兵を養う「食」にあることは万目一致していた。いまや日を経るに従って彼が「食」の徴発に奔命しつつあるは必定であるから、敵の求めるそれを好餌に用いて、罠にかけようというのが郭淮の着想だった。

それから一ヵ月ほど後。

すなわち魏の孫礼は、兵糧を満載したように見せかけた車輛を何千となく連れて、祁山の西にあたる山岳地帯を蜿蜒と行軍していた。

(陳倉の城と、王双の陣へ、後方から運輸してゆくもの)とは一見誰でもわかる。

けれど車輛の上にはみな青い布がかぶせてあって、その下には硫黄、焔硝、また油や柴などがかくしてあった。これが郭淮の考えた蜀軍を釣る餌なのである。

一面。