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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

八陣展開

一

咄、卑怯者」と、罵って、即座に、首を刎ねさせた。

しかし魏延は責めなかった。叛骨ある男と知りながら、なお助けておいたのは、国運の重大に顧みて、彼の武勇を用うる日のいよいよ多きを考えていたからであろう。実に、そうした苦衷を嚥まねばならぬ程、魏にくらべて、蜀には事実良将が少なかったのである。

八陣展開

一

魏は渭水を前に。蜀は祁山をうしろに。――対陣のまま秋に入った。

「曹真の病は重態とみえる……」

一日、孔明は敵のほうをながめて呟いた。

斜谷から敗退以後、魏の大都督曹真が病に籠るとの風説はかねて伝わっていたが、どうしてその重態がわかりますか――と傍らの者が訊くと、孔明は、

「軽ければ長安まで帰るはずである。今なお渭水の陣中に留まっているのは、その病、甚だ重く、また士気に影響するところをおそれて、敵味方にそれを秘しているからだろう」と、いった。

「自分の考えが適中していれば、おそらく彼は十日のうちに死ぬだろう。試みにそれを問うてみよう」

彼は、曹真へ宛てて戦書(挑戦状)をしたため、軍使を派して、曹の陣営へ送りつけた。その辞句はすこぶる激越なものだったという。

果たして、明答がない。