Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme
けれど、蒋はさすがに、善処して、過らなかった。彼はまず尚書令となって、国事一切の処理にあたったが、衆評は、彼に対して、
「あの人は平凡だが、平凡を平凡として、威張らず衒わず、挙止、ありのままだから至極よい」
と、みな云った。
孔明が、彼を挙げたのも、その特徴なきところを特徴として、認めていたからであったろう。
十三年四月。
は、大将軍尚書令に累進したので、そのあとには費が代って就任した。また、呉懿が新たに車騎将軍となって、漢中を総督することになった。
遠征軍の大部分は引揚げても、漢中は依然、蜀にとって、重要な前衛基地であった。なお多くの国防軍はそこに駐屯していた。呉懿の赴任は、その為にほかならない。
ここに、たちまち豹変を兆しはじめたのは、同盟国の呉であった。その態度は、孔明の死と同時に、露骨なものがあった。
「いま、蜀を救急しなければ、蜀は魏に喰われてしまうであろう」
これを名目として、呉は、数万の兵を以て、蜀国境の巴丘へ出て来た。この物騒きわまる救援軍に対して、蜀も直ちに、兵を派して、
「ご親切は有難いが、まず大した危機もこの方面にはないからお引揚げ願いたい」