Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
ねらっているのでしょうか? 考えれば考えるほど、まったくわからなくなってくるのです。
そこでその晩は、家中一同、せまい茶の間へあつまって、ほとんどだきあわんばかりのざこねということにして、ただ博士と車夫の吉蔵だけが、枕許へお酒をとりよせて、夜をあかすことにしました。それでも一同は、風にガタンと雨戸がなったり、きしんだりするごとに、すわこそ老婆がしのびこんだか? と、安き心地もありません。
飲んだお酒にもサッパリ酔わず、一刻も早く東の空がしらんでくれればいいと、そればっかりがたのみだったのです。
さすがの老婆も、このただならぬ気配を察したものか、その晩はべつだんあらわれたようすもありませんでした。が、女たちがこんなふうに震えあがってしまったのでは、これからさきこのひろい屋敷で、夜をすごすことができませんし、また博士のからだもたまりません。
そこで翌日はとうとう、つめかけてくる患者をことわって、吉浦にすむ夫人のお兄さまにたのんで、このわけを話して、屈強な男たちを二、三人かりてこようと、でかけることにしました。
「きょうは義兄さん、内証であなたにすこし、おたのみがあってきたんですがね」