Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
そしてその手はうらめしげに、城代家老の山茶花屋敷を、じいっと指しているのです。
「城代か、城代か?」
と、気ぜわしく、母は問いました。小金吾は、じいっとうなずきました。
「おう、案のじょう! 左近将監に斬られなすったか? もしやそうではあるまいかと、母も考えておりましたのじゃ。おのれ、にっくい左近将監め! よくもよくも、口からでまかせのいつわりを申しおって! おお、無念じゃろ、無念じゃろ、小金吾! さぞ、無念じゃろ! そなたの気のすすまぬものを、むりにすすめて母がだしてやって……みんな、母の罪なのじゃ! 母が悪かった、悪かった! さ、それではもうつかれたろ、ゆっくりとな小金吾、ゆっくりとそなたの行くところへいって、おやすみよ!」
それをきいて安心したか、小金吾はガックリとそこに、くずおれてしまいました。そしてそのすがたは、かきけすように消えさってしまいました。
とたんに老母は、ハッと夢がさめたのです。ほのぐらいあんどんの光のみさびしくまたたいて、もはやそこには、だれのいるけはいもありません。そして老母は、ビッショリと汗をかいているのです。
「早月はおりませぬか? 早月は……?」