Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
と、人にものいうごとくに、さとしていましたが、やがて見えぬ目をむけて、キッと山茶花屋敷のほうを指さしました。
「コレ玉、ようくおきき! 小金吾と小金吾の母が一生のおねがいです。どうか百年も二百年もおまえはこの世に生きながらえて、主人の仇を討っておくれ! にくさもにくい左近将監に、主人のうらみをむくいておくれ。そして将監が死んだならば、その子の新之丞に、新之丞が死んだならばその子に、その孫に……そしておよそ代々将監に血のつづくかぎり、石藤家にたたりをしておくれ。これが老母の一生のおねがいです。おまえはかしこい、かしこい猫、ようく老母が臨終のたのみをききわけておくれ」
わかったのか、わからぬのか、玉はじっとこうべをたれて老母の膝の上で、このおそろしい呪いのことばをきいているようです。
たださえさびしい竜胆寺家に、秋の夜はいとど音もなくふけて、邸のまわりの枯れすすきをなびかせている風のみが、サヤサヤとわびしい人の世の悲しみをつたえていましたが、そのあくる朝、
「ご隠居さま、お目ざめでいられましょうか?」
と、戸障子をあけはなつために、早月がはいっていったと思うと同時に、座敷のなかから、けたたましい叫びをあげてころがりでてきました。