Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
「では……柳どの」
「しからば浪路どの……」
「いざ!」
「いざ、いざ!」
めんくらったのは左近将監です。こんな無法きわまるバカバカしい話というものがあるものではありません。
「これは理不尽な! なにをする、迷惑ではないか! 拙者になんの関係がある? ああ、コレあぶないではないか!」
と、右にさけ、左にさけているのですが、斬りこんでくるふたりの切っさきのするどさ! しかもどういうものか、女のほうは左近将監が家のなかへはいるのを用心するかのように、たえず将監のうしろへうしろへとまわって、柳三之介とよばれる男に、将監を討たせようとするけはいです。しかもまた、その柳という若侍が、飛鳥のごとく、刀をひらめかして手もとにとびこんでくるかと思えば、とびすさり、そのすばしこいこと!
「ああコレ、あぶないではないか! 拙者になんの恨みがある? これはしたり、これは剣呑!」
と、いっても耳へはいればこそ! 右にさけ、左にさけ、とうとう将監は門の駒つなぎのところまで、さがってきました。
「よろしい! これだけ理否を申してもわからねば、拙者も武士ぞ、抜くぞ! よろしいか、抜くぞ!」