Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
了福寺の過去帖
の新之丞の死体にならべてあったと、いまにつたえられているのです。
「どうも……だいぶ話が長うなってしまったが、なんと、おどろきなされたか? おそろしいともおそろしいとも! こういう、なんともかともいいようのない、おそろしい因縁が、あの屋敷にはからみついとりますのじゃ」
と長いまっしろい髯をそよがせながら、了福寺の和尚さんの長い長い物語は、やっとそのおわりをつげましたが、きけばきくほどあまりにもものすごい由来話に、博士も博士のお義兄さまの健一さんも、しばらくはことばもなく、じーっと顔を見あわせていたのです。
了福寺の過去帖
みじかい秋の日はもうくれかけているのでしょうか。裏山からさびしい山鳩のなきごえがきこえて、この座敷から見える庭の苔むしたかけいのあたり、その上に枝をさしのべているこんもりとした紅葉の老木のあたり、もう晩秋の夕暮れはそろそろちかづいているように思われます。
「……こういう身の毛もよだつような、悪因縁がまつわりついとる家じゃから、わしはあの屋敷をこわしてしまいなされ! と、健一さん、あんたにしつこくすすめたわけなんじゃ」
和尚さんは、渋茶にのどをうるおしながら、博士のお義兄さまをかえりみられました。