Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
「いったい、その怪猫というのは、いまでも生きておりますのでしょうか?」
と、たまりかねて博士は膝をのりださずにはいられませんでした。
「なんのなんの……百七十年もむかしの怪猫が、どうして生きているわけがあろう」
「では、さっきから怪猫のたたりとおっしゃいますのは?」
「だからじゃよ。わしはそれを、怪猫の怨霊じゃろうと、こうみていますのじゃ。
怪猫というのはさっきもお話したように、飯炊き女のお稲にばけたときに、左近将監からうけた傷がもとで、死んでしもうたが、その死にぎわの一念がじゃな……獣の怨霊が、まだまだあの屋敷のどこかにのこっていて、それがさまざまの怪異なり、たたりなりをするものと、こうわしはにらんでいますのじゃ。
さてさて世のなかに、獣の一念ほど、おそろしいものはないのう」
「が、それならば和尚さん。どうして左近将監などにはなんの縁もゆかりもないわたしどもにまでその怨霊は、たたりをしますのでしょうか? それがどうしても、わたしには腑におちないのですが」
和尚さんは目をとじたまま、じーっとなにか考えて、それにはなにも答えられませんでしたが、ややあって、