Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みちくさ
道草
Lesen Sie 道草 (みちくさ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.812 Zeichen · 293 Bildschirme
「三つから七つまでですって。御兄さんがそう御仰いましたよ」
「そうかしら」
健三は夢のように消えた自分の昔を回顧した。彼の頭の中には眼鏡で見るような細かい絵が沢山出た。けれどもその絵にはどれを見ても日付がついていなかった。
「証文にちゃんとそう書いてあるそうですから大丈夫間違はないでしょう」
彼は自分の離籍に関した書類というものを見た事がなかった。
「見ない訳はないわ。きっと忘れていらっしゃるんですよ」
「しかし八ッで宅へ帰ったにしたところで復籍するまでは多少往来もしていたんだから仕方がないさ。全く縁が切れたという訳でもないんだからね」
細君は口を噤んだ。それが何故だか健三には淋しかった。
「己も実は面白くないんだよ」
「じゃ御止しになれば好いのに。つまらないわ、貴夫、今になってあんな人と交際うのは。一体どういう気なんでしょう、先方は」
「それが己には些とも解らない。向でもさぞ詰らないだろうと思うんだがね」
「御兄さんは何でもまた金にしようと思って遣って来たに違いないから、用心しなくっちゃいけないっていっていらっしゃいましたよ」
「しかし金は始めから断っちまったんだから、構わないさ」