Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
どこの国でも学名は本名でないのだが、我邦では精細を旨とするの余り、二階三階を積重ね穴蔵をほり下げて、時には三十一文字と背競べをしようという長い名が作られている。殆と音語の終極の用途を、念頭に置かぬ者の所行である。この状態で新七草でも投票すれば、選挙粛正などはとても望まれぬことで、誰しも上品な句や歌になりそうな名を持つ草へ、入れたくなるのは免かれぬ弱点であろう。すなわちいつまでもあれは名が俗だなどと、負惜みをいってあきらめるものが多いわけである。これに比べると郷土の人たちの附けた名は大抵はもっと実際的であった。歌にもうたわれず文句の口拍子にも乗らぬような草の名は、生れたかも知らぬが承認せられてはいない。というよりもむしろ歌や文句の中から、孕まれたろうと思うものが多いのである。これは統計の上にも多分現れることと思うが、今まで最も普通であったのは三音節、クサの語を下に添えて五字の一句をなすもの、次には一つのテニヲハの余地を存して、四音六音でこしらえたものが多い。花とか鳥とかを附けて呼ぶ物の名もこれと同様で、かねて法則を意識していたのではないまでも、いわゆる語路の悪い言葉は、忌んで採用しなかったらしいのである。