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Japanische Klassiker mit Furigana

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やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme

Aozora Bunko

二

すなわちまたこの際巣箱の全国的普及を、切望して止まざる所以である。

ただし幸いなることには、小鳥に対する先生の好意には、著しい厚薄がある。その愛憎には若干の偏頗がある。カワセミという奴ばかりは、実際困るのだといっている。巣箱の大屋さんから、あの飄逸なる尻尾のない鳥だけが、疎まれているのである。それはまたどうしてかと尋ねて見ると、池に飼ってある魚を狙って、始末にいけないという話であった。

二

水豊かなる関東の丘の陰に居住する者の快楽の一つは、しばしばこの鳥の姿を見ることである。あの声あの飛び方の奇抜なるは別として、その羽毛の彩色に至っては、確かに等倫を絶している。これは疑う所もなく熱帯樹林の天然から、小さき一断片の飛散ってここにあるものである。魚類ならばホノルルの水族館の如く、辛苦して硝子の水槽の中に養わざる限りは、常に西海の珊瑚暗礁の底深く隠れ、銛も刺網もその力及ばず、到底東部日本の雪氷の地方まで、我々に追随し来る見込はないのだが、独りカワセミだけは多分我々の先祖の移住に先だち、夙にこの島国に入り来って異郷の風物と同化し、殊にそのおかしな嘴と尻尾とを以て、遠くから存在を我々に知らしめ、これによって寂しい太陽の子孫たちを慰安し、永く南方常夏の故郷を思念することを得せしめるのである。