Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme

Aozora Bunko

その頃は近所のそちこちに大工づかいの音がきこえ、トラックのやたらに飛びまわる時であったから、雀も落付きが悪くて外へ移ろうとするのだろうと思った。故川口孫治郎君が訪ねて来られた際に、この想像を私が話して見ると、待って下さいよと川口氏はいった。雀には借家がありませんからねえ。急に引越して行く先がありますまいからねともいった。それもそうだとは思うが、この事実にはそれより以外の説明があり得ない。つまりこの現象はまだ鳥学界でも問題になっていないのである。もう少し見ていてやりましょうとまた数年を重ねたが、ついぞ雀が雛または卵を抱えて、飛んで行くのを見たことはなかった。これは夜明けの最も気力の旺んな時刻とか、またはよくよく人影の見えぬときを見定めて、決行するものと考えられる。芝の上に卵や雛の落ちていることは、気をつけているためかいよいよ多くなる。それで一計を案じて窓の外の手の届く処に、ごく簡単な大ぶりな巣箱を引掛けた。最初はもちろん中に入ろうとしない。それでも春がたけてどうにもならぬという時分に、晩婚の雀がこれへ来て家を持った。六七日の間はそっとして置いて、もうよかろうと脇の戸から、手を入れて見ると卵を生んでいる。