Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
二
ただし何故にこの草をフジ菜といったかは、今はまだニガ菜のように明かになっていない。『和訓栞』には藤菜の意味であろうとあるが、少しも根拠はないのだから解説でも何でもない。それよりも今一足遠くへ尋ねて行って、更にこれ以外にどんな名前があるかを、知って置く方が私たちには楽しみである。しかしこうした気の永い穿鑿には果して世間の賛同が得られようかどうか。いつも一人で野中の路をあるいている者には、一向に見当が付かぬのである。
二
タンポポの代りに行われている方言は、まだ幾つでも意外なものがある。信州でも山を越えて諏訪の湖岸に下ると、そこにはクジナもあるがそれよりもガンボウジの方がよく知られている。甲州でも国なかの平野はガンボウジ、伊那も上下二郡がすべてその通りで、飯田の城下にはまたガンボという語もある。クジナの行われている善光寺平などにも、やはりガンボジという名が知られているのを見ると、これは花の方をさしていたものらしい。私の今の想像では、ガンボウジは子供などの頭の「おかっぱ」のことであって、あの愛らしい花の姿を、形容した語ではなかったろうかと思う。これとよく似た例は白頭翁、歌にオキナグサという花の名の、土地さまざまの変化であるが、それは他日また別にお話をして見たい。