Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
「性根の良い渡り妾なんてえのはたんとあるまいよ」
「随分男を泣かせているでしょうから、お才が殺されるなら理窟は解っているが、あの女が素人の娘を殺すはずはありません。お新に男を取られたという話もないし――お新は十八といっても、本当の箱入娘で、お才のような凄い年増と、男出入りをするような柄じゃありません」
ガラッ八の八五郎の報告は、ますます微に入りますが、それにも拘わらず、下手人の見当はまるっきりつきません。
「男湯には客が一人きりかえ」
「御家人崩れの竹が居ましたよ。あの野郎は男も好いし、腕っ節も評判だし、人ぐらいは害め兼ねない人間ですが、お六がお新の死体を見付けた時は暖簾を潜って入って来たばかりで、単衣をかなぐり捨てるように、褌一つの裸になって女湯へ廻って来たそうですから、どんな手品を使ったって、女湯の中に居るお新を刺せる道理はありません」
「竹が外から入って来た時、番台にお神さんが居たんだね」
「奥から出て来て、番台へ坐ったところへ、ちょうど竹の野郎が弥造かなんか拵えて、顎をしゃくりながら入って来たんですって」
八五郎の報告は行届きました。
「仕方噺になっちゃかえってこんがらがるぜ、――男湯の方の陸湯の汲出し口から突き上げる術はないか」