Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

「その方なら解るであろう。何とかして、あの二品を探し出してくれぬか。万一この事が公儀の耳へ入れば、安倍の家は立ちどころに断絶だ」

若くて御小姓組御番頭に出世した丹之丞は、門閥の埒を越えて、大名にも若年寄にもなれるような野望を持っていたのです。今、公儀のおとがめを受け、家名断絶などとなっては、立身出世の梯子の段々が高いだけに、その失望も一通りではありません。

「一応引取って考えさして頂きます。手文庫の封印については三日考え抜いた上、腹まで切りかけました。用箪笥の方は半刻経たないうちに何とか工夫が付きましょう」

「それでは頼むぞ」

「…………」

清左衛門はお長屋に自分の帰りを待っている銭形平次とガラッ八の顔を思い浮べながら、帰って行きました。

それから、ものの四半刻(三十分)ばかり。

「二品の行方、大方相解りました」

丹之丞の前に出た石田清左衛門の顔は得意に輝いておりました。

「どこにある、出して見せい」

乗り出した丹之丞。

「恐れながら、その前に申上げたいことがございます。――この三日間、お屋敷の中は、竈の灰から、井戸の中まで調べました。私が申上げなければ、御墨付と短刀は二度と出ようがないという事をお含み頂きとうございます」