Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
「親分、下手人は一体誰でしょう?」
とガラッ八。重吉も覚束ない顔をして眺めております。
「まだ解らねえ、――手前と重吉兄哥は、ここを真っ直ぐにの前を通って、木戸をあけて、ゆっくり植木屋の裏へ出てくれ、何か変った事があったら、遠慮なく声を出してもいい」
「ヘエ――」
何が何やら解りませんが、ガラッ八と重吉は平次に言われた通りの道を、植木屋の裏へ出ました。何の変ったこともありません。
いや、変ったことには、植木屋の裏へ出てから出っくわしたのです。
「おや?」
「どうだ、俺の姿は見えたか」
そこには寮の裏口で別れた銭形平次が先廻りして立っているではありませんか。
「親分、どこを来なすったんで」
「寮の裏口からいきなり植木屋の庭へ入れるんだ。柴や要で一パイだから、ここまで駆け抜けて来ても、庭や※(「土へん+朶」、第3水準1-15-42)のあたりから見えねえ、曲者はこの道を通って来てお駒を口説いたのさ」
「えッ、すると――」
「お駒は聴くわけはない。男がカッとなったところへ、頭の上の羽目板へ矢文を結んだ矢が突っ立った、――こいつが邪魔をするのだ、と思うと、前後の見境なく、その矢を抜いて下から突き上げるようにお駒の喉を突いた」