Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme
そこで暮六つの鐘を合図に米沢町一丁目の住居の方へ引揚げて帰るんだが、何しろお茶汲みの綺麗な娘が五人に、愛嬌もののお神さんが一緒でしょう。――その賑やかなことと言ったら、まるで女護の島だ」
「亭主の造酒助が居る筈じゃないか」
「女六人に男一人と来ると、男なんてものは影が薄くなりますね。――顎を撫でたりお茶を飲んだり、煙草をふかしたり、猫の蚤を取ったり、灰吹を掃除したり、それで日が暮れて了う」
「結構な身分じゃないか」
「これだけ綺麗なのが揃って居ると、塀には穴があき放題、路地は夜っぴて喉自慢がそそるんだから、おちおち寝ても居られやしません」
若う人達のセレナーデが、夜っぴて米沢町の路地で競演する風景は、まことに哀れ深いものがあったでしょう。
「相手は茶汲み女だ。気に入ったのがあるなら、そんな回りくどいことをせずに、広小路の店へ乗込んで行って、温かい茶一杯で半日も粘る術があるじゃないか」
「そう思うのは素人量見で――銭形の親分の前だが、情事にかけちゃ、丹波彌八郎や網干の七平の足許にも寄りつけない」
「何んだい。その黄表紙の敵役みたいな名前は?」
「米沢町の講中ですよ。