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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

三

祭の答には、さしたる掛け引きがあろうとは思われなかったのです。

三

八五郎はもう巴屋に入って居りました。そして、一番年上のお半を、裏木戸の建物の袂の陰に誘い出すと、平次は心得て其処で待って居たのです。

「御苦労々々、なァに大したことじゃ無いんだ。お前ならこんな事に眼が届くだろうと思って呼んだんだが」

「あら、銭形の親分さん、気味が悪いわねえ。私は何んにも知りやしませんよ」

「お萩やお房を殺した人間を訊いているわけじゃ無い――昨夜、この家に、誰と誰が居たか確かなことが聴き度いのだよ」

「皆んな居ましたよ。それがどうしたというんです」

「お房は、路地の中で、誰かと逢引するか誰かを待っていた筈だ――が、そのお房と逢引していた男がお房を殺した人間では無いよ。お房は板塀の外の空地から、節穴越しに脇差で刺されたのだ――解ったか、お半。お房と逢引して居た男は誰だえ、お前は知ってる筈だと思うが」

平次は言葉を尽くしました。

「知りませんよ――男と逢引する位な肝っ玉のお房さんですもの、相手の男を気取られるような事をするものですか」

「お内儀のお余野さんと、主人の造酒助は二階に居たと言ったね」