Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

」

ふたりは、タバコ屋までもどって、じいさんにたずねました。

「むこうの石の門に鉄の戸のしまっている家ね、あそこには、どういう人が住んでいるのですか。」

「あの家かね。」

じいさんは、にやにや笑いながら、ふたりの少年の顔を見くらべました。

「あそこには、だれも住んでいないよ。」

「じゃあ、空家ですか。」

いまどき、空家なんて、めずらしいと思いました。

「うん、まあ、空家だね。だれも住みてがない。借りる人も、買う人もいないのだ。」

じいさんは、いみありげに、片目をつぶってみせました。

そのへんは、やしき町のつづきで、店屋といっては、そのタバコ屋が一軒あるきりです。もう夕方で、あたりは、すこしうすぐらくなっていました。なんだか別世界へ、はいってきたような気がしました。ぽつんとタバコ屋があって、じいさんがひとりきりで、店番をしています。そのじいさんのくちびるが、ひどく赤いのも、魔性のもののようで、気味がわるいのです。

「どうして、住みてがないのですか。」

井上君が、たずねてみました。

「あの家には、あやしいことがあるのさ。なんだかおそろしいものが、住んでいるということだよ。