Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

そのとき、ドアの外から、だれかが呼んだらしく、博士はそのほうをむいて、なにかいっているようすで、しきりに口を動かしていましたが、「うるさいなあ。」というような顔で、いそいで、ドアの外へ出て行きました。

木の箱はテーブルの上にのせたままです。すぐもどってくるつもりで、そのままにして出ていったのでしょう。

しかし、博士はなかなかもどってきません。道具のない部屋はガランとして静まりかえっています。壁紙が新しいので、電灯の光が、いやに明るく見えるのです。

正一君はこちらの勉強部屋の窓から、じっとそこを見ていました。

「きっと、いまに、なにか起こるぞ。」

というような、みょうな感じがしたからです。

すると、はたして、むこうの明るい部屋の中で、なんともいえない、ふしぎなことが起こりました。

小さなテーブルの上に、とつぜん、白っぽい物があらわれたのです。そして、そいつが、そこにおいてある木の箱のほうへ、スーッと、はいよっていくのです。

大きな虫でしょうか。いや、そうではありません。

あっ、手です。人間の手です。人間の手だけが、テーブルの上をはっているのです。

テーブルには三本のあしが、ついているのですが、そのあしのむこうには、壁紙が見えています。