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Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

ですから、テーブルの下には、だれもかくれてなんかいないのです。人間のからだはなくて、ただ手首だけが動いているのです。

正一君は、おばけでも見たように、ゾーッとしました。からだから切り離された手首だけが、生きて動いているなんて、そんなことが考えられるでしょうか。

しかし、まさに、そいつは人間の手首でした。それが大きな虫のように、木の箱のほうへ、はいよっていくのです。

あっ、とうとう、箱をつかみました。そして、パッと、その手を上にあげたかと思うと、そのまま、箱も手首も、かき消すようになくなってしまいました。

手首だけが、箱を盗んだのです。そして、消えてしまったのです。

正一君は、おそろしい夢でも見たような気がしました。しかし、夢ではありません。

むこうの二階では、たしかに、おばけのようなふしぎが起こったのです。

正一君は、急いで部屋を出ると、階段をおりて、おとうさんの書斎へはいっていきました。そして、いまのできごとを話したのです。

おとうさんの西村さんは、それを聞くと笑いだして、

「そんなばかなことがあるもんか。おまえは、まぼろしでも見たんだろう。」

と、とりあってくれません。