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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

曹真は魏の帝族である。それだけに叡帝は心を悩ました。帝は、司馬懿を召して、対策を下問した。

「怖るべきは蜀と呼ばんよりむしろ孔明そのものの存在である。どうしたらよいであろう」

「さほどご宸念には及ばないでしょう」

仲達はおっとり答えた。

「――自然に、蜀軍をして、退くのほかなからしめればよいのですから」

「そんな最上な方法があるだろうか」

「ございます。臣が量るに、孔明の軍勢は、およそ一ヵ月ぐらいな兵糧しか持たないに違いござりませぬ。なぜならば、季節は雪多く、道は山嶮です。故に、彼の望むところは速戦即決にありましょう。我のとる策は長期持久です。朝廷から使いを派して、総兵都督へその由を仰せつけられ、諸所の攻め口を固くして、めったに曹真が戦わないようにお命じあることが肝要です」

「いかにも。さっそくさような方針をとらせよ」

「山嶮の雪解ける頃ともなれば、蜀兵の糧も尽きて、いやでも総退却を開始しましょう。虚はそのときにあります。追撃を加えて大捷を獲ることまちがいございませぬ」

「それほど卿に先見があるならば、なぜ卿みずから陣頭に出て計策をなさないのか」

「仲達はまだ洛陽に老いを養うほどな者でもありませんが、さりとてまた、生命を惜しんでいるわけでもござりませぬ。