Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(八) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.604 Zeichen · 391 Bildschirme
司馬懿が秦朗を重用するというのは、汝の武勇が彼より劣るためではないか」
「そんなことはありません。断じて秦朗ごときに劣るそれがしではない」
「もし汝の武勇が秦朗に勝るものならば、司馬懿は讒者の言に過られたもので曲は彼にありといってよい。同時に、汝の言も信ずるに足りよう」
「そうです。その通りです」
「では、すぐ馬をとばして、秦朗と一騎打ちを遂げ、その首をこれへ持ってこい。然る後、降を容れ、重き位置を与えよう」
「お易いこと。丞相も見て下さい」
鄭文は、馬をとばして、野へ駈け下りた。
そこに待っていた魏の一将は、
「やあ、裏切者め。わが馬を盗んで、蜀陣へ逃げ込むとは、呆れ返った恥知らず、司馬懿大都督の命に依って誅殺を下す。わが刃をうけよ」
大音にいって、鄭文へ斬ってかかった様子に見えたが、まるで腕がちがうとみえて、からみ合ったかと思うとたちまち鄭文のために返討ちにされていた。
鄭文はその首を掻っ切ってふたたび孔明の前へ戻ってきた。孔明はもう一度いいつけた。
「秦朗の屍や衣裳も持ってこい」
鄭文はまた駆け戻って、死骸を揃えた。孔明は篤と見ていたが、
「鄭文の首を斬れ」