Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
下目に、横っちょで結んだ算盤絞りの白木綿の三尺が、歩くたんびにやくざにねじれる。
身幅の狭い着物ですから、かあいい脛がチラチラ見えて。
その意気なことったら、ほんとに、見せたいような風俗。
にがみばしった――と言いたいところですが、顔だけはどうもしようがない。これで顔にむこうッ疵でもあれば、うってつけの服装なんですが、それこそ、辻のお地蔵さんへあげるお饅頭みたいな、愛くるしい顔だ。
片手に、お美夜ちゃんの手を引いて、
「なア、これで泰軒先生に、今夜も寝酒の一杯もやってもらえようってもんだ」
「ねえ、安さん……」
とお美夜ちゃんは、チョビ安のこまっちゃくれたのがうつったのか、これも、いつからともなくませた口をきく。
「あたいね、毎日のことだけど、いつもあすこんところでは泣かされちゃうのよ――あのホラ、あたいの父はどこにいる、あたいのお母どこへ行った、で、あたしがネ、こう、手をかざして、お父ちゃんやお母ちゃんを探してまわる物狂いのところね――何度やっても、あそこは身につまされるわ。きょうも涙ぐんだの」
「おいらもそうだよ。どうもあすこはいけねえ。思わず涙声になっちまって、こっぱずかしくっていけねえや。