Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lesen Sie 大岡越前 (おおおかえちぜん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 218.436 Zeichen · 437 Bildschirme

Aozora Bunko

「もう帰ったんだね。その駕籠かきたちは」

「ええ、帰りました」

「つい今しがた?」

「そうですの」

「――誰をのせて」

「お奉行所の御用がすんだので、楽翁さまをお乗せしてです」

「はて。どこから乗ったのかなあ」

「うちの前からです」

「うそをいってはいかぬ。ははあ、お次さん……口止めされたな」

見つめられると、お次は突然、ぽろぽろと、涙を見せた。

「左右太さま。なんで私が、あなたに、嘘をいいましょう。……私を……左右太さまは、まだ、そんな女だと、思っていらっしゃるんでしょう」

「あ。どうしたことだ。それッぱかしのことにもう泣くなんて。……失言は取消す。疑って悪かった、じゃあ、おれの想像が、ちと違ったとみえる」

「どうして、そんなことを、お訊きになるんですか。あなたも、ほんとをいって下さいよ」

「大きにそうだった。そなたが左右太を信じてくれるのに、おれが真実をいわぬ法はない。実は、今夜、こういう事があったのだ」

奉行所以外の者で、先頃からの事件を、ほのかにでも知っている者は、市川楽翁と、かの女あるのみである。また同僚二人も、そのことは、諒解の上だ。打ち明けて、さしつかえない。