Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
身につけるものではないが、例えばマイヨオルの彫刻はせいぜい銅か土の固りであり、「信貴山縁起」は一巻の長い紙であり、名工の茶匙は一片の竹であるに過ぎない。要はつまらない石ころや紙に人の心が美しく働きかけて、本当の宝玉は現れはしないか。
だから私は正直正銘の値だんをそのままに現して見せる所の二十円金貨の帯止めや、純金平打ちや、実印兼用の大形の指輪、ダイヤの巨大なる奴が二つもヘッドライトの如く輝いている指など見ると、私はその不潔さに腹の底から食べたものが込み上ってくる。
といって今、往来で拾ったばかりの石を貴金属屋へ持参して、その周囲をかくの如き様式の芸術で包んでくれと頼んで見た所で、職人は、あほらしい、そんなもったいないことはやめなさい、第一この石はただの石やおまへんか、というにきまっている。すると美しき空想も芸術も何もかもそれで終局となる。
南仏の沿岸は赭色の石で充ちている。それはモネーの地中海と題する有名な絵を見てもわかる。その小石を指輪にして美しい加工をその周囲に施したのを、パリである友人の指に私は発見したことがあった。赭色と、フランス金の黄色と、その唐草模様はよき調子を持っていた。