Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
何んでもその水枕の周囲に提燈あるいは鳥籠のような竹か何かの骨がめぐらされているものと考えていた、そこへ飯粒が引掛ると咳が出たり、くしゃみが出たりするのかと思っていた。
兵隊さんなどで、胃病に悩むなどいう人はあまりないと思うが、従って兵隊さんは腹の中を随分簡単に考えているらしい、即ち兵隊さんの仲間では第一ボタンまで食ったという言葉があるそうだ、咽喉から下全部を、一つの袋か壜の類と見なした言葉だと思う、そしてボタンはその度盛りである。
私が子供の時に考えていた腹の構造とあまり大差はなさそうだ、さように腹の中を簡単に考えているからといって決して軽蔑するわけではない、自分の胃の腑を知らないという事は全く大変な幸福な事である。勿論腹を腹とも思わず塵芥溜だと思って食物と名のつくものは手当り次第に口中へ捻じ込むというのは、あまりに上品とはいえないが私のような胃病患者から見るとなんとそれは幸ち多過ぎる人であるかと思って羨やましき次第とも見えるのだ、全く何も食えずにいる時、沢庵と茶漬けの音を聞く事は、実に腹の立つ事である。
常によく病気するものは、自分の身体の構造について随分、日夜神経を尖らして研究しているものだ、それが胃病患者ならば自分の胃袋はこんな形でこんな色をしていて、こんな有様でとあたかも毎日胃袋や腸を、眺めて