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Japanische Klassiker mit Furigana

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やまをおもう

山を思う

石川 欣一

Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

さて、話をもとにもどしますと、山歩きには四季を通じてモンペが便利ですが、特に冬は、これが温くていゝそうであります。朝、ウチを出る時からモンペをはくことはありません。お弁当の風呂敷づつみなり、あるいは御主人のルックサックの中なりに入れて行き、いざ人里はなれて、山にかゝるという時出してはけばよろしい。そして、はき物は下駄に限ります。草履はすべっていけない。あとがけをすればいゝそうですが、兎角冬の山道は、日中になると霜がとけてぬかるみますから、この点から申しましても草履は不向です。

これで山登りに一番大切な足ごしらえは出来ました。あとは出掛けるばかりです。夏と違って大して汗をかきもしませんから、余り大きな水筒を持って行く必要もありますまいが、魔法瓶に熱いお茶でも入れていらっしやい。お弁当も夏と違ってくさる危険はありませんが、御飯等どうかするとひどくつめたくなりますから、熱い飲物が一入うれしく感じられます。

さて冬の山の楽しさは色々ありますが、先ず第一に温かいことが挙げられます。日蔭の道には一日中霜柱が立っていたりして、これは本当に寒いのですが、一度そのような所を通りぬけ、日向の風をよけた場所に出ますと、こゝは又驚く程温かいものです。