Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
ぼくもしっかり勉強してのぐち英世に負けないようにしよう……」
当番の者が綴方帳をくばっていたとき、みんなの頭の上でミシミシッという音がした。先生はあおむいて天井をみた。生徒たちも天井をみた。大作君もそれにつられて天井をあおいだが、すぐうつむいてしまった。お父さんがちょうど教室の真上にきたその足音だということをさとったからである。
するとだれかが、うしろの方で「瓦屋さんだ。」と小さい声でいった。大作君は耳の中で蝉が一ぴきじーんと鳴き出したように感じた。
「大作君のお父つあんだ。」と、すぐ横の吉太郎君が、必要もないのに大きな声ではっきりみんなに教えた。そこでみんなは大作君の顔をみた。大作君はどうしようもなくはずかしいのであった。
綴方帳がもどってきたのでそこを開いてみると、「優」という赤い字と、文のそちこちに打ってある泡つぶのような円とが、大作君の眼にとびこんだ。大作君は喜ばしい気持ちと困ったなという気持ちとを同時に味わった。優であることはうれしかったが、いつもの例で、優の者はたいてい自作を朗読することになっていたから、それは困るのであった。
わるいことというものはすべり台のようなもので、そのはしにのってすべりはじめると、するすると、いきつくところまでいってしまうのである。