Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
ああ、こんな快いことがまたとあるものではない!
はじめのうちふたりはあまりわくわくしていたので、四つの手がぶっつきあってしかたがなかったが、そのうち本物の自転車屋の子どものようにすらすらとうまくやっていくことができた。だがむろん、正九郎のあらい立ての白ズボンがみるみる汚くなってゆくことはまぬがれなかった。よいことがあればすこしくらいはわるいこともがまんしなければならない。
だがこんなことになろうとは思っていなかった。修繕が終わって正九郎が空気ポンプでタイヤの中に空気を送っていたとき、急に空気の抵抗がなくなって、ポンプがきかなくなってしまったのだ。五六度おしたりひきあげたりしてみたが、水の中へ棒をさしこむようなものである。正九郎は加平と顔をみあわせた。たいへんなことをしてしまったという気持ちがお互いの顔にあらわれていた。正九郎は眼の前が暗くなってきた。そして耳の中に波がおしよせたように、ざあざあと鳴りだしたのである。
やれやれ! 何も知らないお客さんが、十銭玉を加平の手ににぎらせて、自転車にのっていってしまうと、ふたりはポンプの破損という大きな壁のような罪に面と向かわねばならなかった。