Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
ゴツゴツとかばんの中の用具が鳴った。
つぼけ(稲積)がならんでいる刈田や、かれ草の土堤や、はだかの白い木などの冬の景色が、かけていく久助君の両側をながれた。
久助君はあたたかくなってきた。それから胸が苦しくなってきた。そしてそれから横っ腹がいたくなってきた。
しんたのむねの上まできたとき、とうとう自転車から手をはなした。
「どした。苦しいか。のるか?」
と太一ツあんは自転車をとめてきいた。
久助君はつとめて笑いながら、首を横にふった。息がはずんで返事がいえなかったのである。
――こいつには、こいつで何か考えがあるんだろう、と太一ツあんは考えた。
そこでまた太一ツあんの自転車がはしりはじめ、久助君は荷かけをつかんでかけはじめた。
――こんちきしょ! こんちきしょ! と久助君は口の中でいいつづけた。
ついに校門の前にきた。
「とうとう、がんばったな、久。」
そういって、太一ツあんはわかれていった。
久助君は、校門の前のたたきに、朝のなごやかな光がななめにさしているのを、いままでにこんなにほがらかにながめたことはなかった。
いつもより、十センチぐらい深く頭をさげて敬礼をし、校門をはいった。