Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
久助君は、何もいわずにうすく笑った。
「さァ、のれ」
と太一ツあんはいった。
久助君は喜んで、荷かけにまたがろうとした。そのときである。天から落ちてでもきたように、久助君の頭に、一つの考えがうかんだ。
――あのきっぱりしたやり方をするならいまだ!
せっかく、親切にいってくれたのを、ことわるのは、太一ツあんにすまない気もした。久助君はしばらくためらった。だが、ついにのるのをやめた。
「どうしただや?」
と、何も知らない太一ツあんはけげんそうにきいた。
「ううん」と久助君ははずかしそうに笑いながら、小さい声でいった。「太一ツあん、おれ、ついて走ら。」
「走る?」
「うん。」
「そんなことをいって、学校まで一里もあるに、走れるもんか、さ、のれ。先生にみつかったら、おれがあやまってやるからええに。」
「んでも、おれ走るでええもん」
と久助君は、やはりにこにこしながら小さい声でいった。
「へんな奴だな。」
と太一ツあんはいったが、どうやら、久助君の胸の中に、何かかたい決意のあることがわかったらしかった。
そこで太一ツあんの自転車が走りだした。久助君はかばんを横だきにして、片手で自転車の荷かけにつかまり、かけ出した。