Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.807 Zeichen · 126 Bildschirme

Aozora Bunko

宮笑って「やあ、それもさしひかえます」「駄目か」「ええ」

証人申請をする。袴田、西沢、医者、古畑など。却下。まるで大急ぎでヘビーをかけて、検事の求刑、やおら立ち上り「えー、本件の内容は逸見、木島等の調書を見ても既に明瞭でありまして、宮本は十年を経た今日でも改悛の情なく、共産主義思想を堅持して居ります。共犯とのふり合、その他から無期を求刑いたします」復席した後、両手の間に顔をはさんでいる。裁判長、宮、弁護人、次回の日どりをうち合わせている。

十回に亙って事実を陳述し逸見、木島等の記述の事実と違っている点を明らかにしたあげく、検事は、それらの陳述が一つも耳に入っていなかったように、「逸見、木島の調書によって既に明瞭」と云った胆っ玉にはおどろいた。坐っている場所というものはあれ丈の度胸を与え、支離滅裂に泰然たるとは、あらたかなものだ。生きながら人間界を脱している。万事約束の順通りに、ただ早く早く、というよう也。

帰りに新橋まで戻ってやっとのったら、京橋で〒のトラックが前の浅草の横腹にくいこんでしまった。地下鉄にのって上野でのろうとしたら、池の畔の遠くまでうねっている。