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Japanische Klassiker mit Furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「だから、だから、僕はうれしい……と」

と、私は、息を呑みました。

「君なればこそ、いってくれると感謝してるんだ! だが、仮にその噂がほんとうとしても……僕には解せん……兄に、母を殺すなんの理由が、あるんだろう? 兄はあんな、親孝行だし……」

「そ、そがあな声を出して! そうなんだ、そうなんだ! この春あたりから、噂が立ち出した時から、俺にもどうしても、思い当るところがなえんだ。お母さんはあの通り、確かりもんには違いなえが、兄さんでもお嫂さんでも、みんなと仲がええし……無理なことなんぞ、一言だっていわれる方ではなえ」

と友達は私の剣幕に驚いて、シドロモドロの弁解を始めました。

「どこを探したって、思い当るところがなえんだ。たとえば、お母さんが実権を握って、兄さんに金が自由にならんちうなら、考えるところもあるけんど、兄さんは若え時から跡を取って、金でもなんでも自由になるんだし……かえって相談かけられると、お母さんの方が迷惑がって逃げとられたんだ。兄さんとお母さんの間に、物事の食い違ったような話も、聞いとらんし……」

「意見が違うどころか! 兄は昔から、母のいうことに逆らったことなぞ、一度もない」