Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
ぁんくれえなものだろう!」
と親父はいっそう得意気に、鼻を蠢かしているのでございます。
「値じゃないね。どこかに、からくりでもあるんじゃないのかい?」
とあまりに度はずれな廉さに吃驚してしきりに蒲団を弄り廻している私の側へ来て、親父も愉快そうに蒲団を撫でます。買い手がすぐ付く付かぬは別として、まずどう棄値に踏んでもこれなら場所へ出して七十五円から八十円! この辺のあまり上等の品の疏けぬところでも六十円以下ではとうてい手離せる品ではございません。まず内輪に見積って五十円の儲け、蒲団一組の儲けとしては私ども商売を始めて以来のことでございましょう。
「人様がさんざん着古した垢や汗のついたものばかり二、三十年も弄りまわしていて、たまにこのくらいの儲けのねいことにはな」
と親父も惚れ惚れと、自分の掘り出してきた品物に見入っておりました。
「六十五円! まず六十五円がいいところだろうな。半年寝かしたとして、その金利を見積って……」
と親父はしきりに算盤を弾いておりましたが、
「この辺の百姓どもにゃ、ちょっくらちょいとは手が出せめえ。なにも彦吉ちっとも売り急ぐには及ばねえから、六十五円の正札を付けて、通りからいっとう眼につくところへ飾っておきねえ。