Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
この村の身上は、何といっても高い数十本の雌松雄松である。やがてこれも減って行くことだろうが、今はとにかく亭々として茂り栄え、またこの五六年にかなり大きくもなった。私の家などは自分の地面には一本もなくて、落葉を掃く手数がなく、しかもどの窓を開けても正面に松があり、晴れた日ならばその木々に日が当っている。そうしてこの樹の上で鳴く鳥は、庭へ下りて来る場合とちがって、全く自分の在所のような顔をして、いつまでも同じ処で遊んでいるのである。お蔭で我々は色々の鳥の歌を覚え、また遠くからだがその挙動や姿勢を見た。春の末にはエナガが来る。コガラが来る。秋も暮れんとする頃には、以前は野外に出てしか聴かなかったカワラヒワの群が、終日ギイキリキリと啼いて遊び、時にはその透きとおった羽根が日に照らされて見える。椋鳥とか雲雀とかいう地面を恋しがる鳥は、もう段々退去したが、松のあるために枝移りをして、意外な野鳥までがめいめいの庭へ入って来る。これを迎えるような新しい設備は、鳥を愛する人々の合同によってでないと実現されない。それにはまた案もあるのだが、余り一人で飛びまわるのも百舌鳥のようでいけない。