Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme

Aozora Bunko

雲雀とは竪横の差はあるが、これもやっぱり遠くで聴くように出来ている鳥であった。殊に月のある夕方などに、一望限りもない村の外の蘆原で、永い一日がかりでもまだ啼き切れなかったように、さも物々しく啼いているのを聴いて、昔の人たちが空想を描いたのも、私だけには理由があるように思える。どこの田舎へ行っても行々子には昔話がある。首を切られた下郎の魂がこの鳥になって、いつまでも同じ最後の悪口雑言を、くりかえしているように伝えられるのは、滑稽なようだが考えて見ると淋しい。

燕はこのあたりでは宿をしている家がどこにもない。農家も折々は気を付けて見るが、燕が土を持って出入りする様子を見かけない。それでいて空の晴れた午後には、高いところを冴えた声で、元気よく飛んで行く姿を見ることもあれば、時には芝作りの広い畠地の上を、羽虫を求めていつまでも飛びかわしていることもある。往来には人と同じように、道路を利用する癖がまだ残っている。自動車が通ったばかりの後の土埃の中を、さも用ありげに走って行く影を時々見る。現在の住居は寺の堂か、お宮の軒の下などに限られているかと思うが、これだけでは追々に来なくなるだろう。