Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
虎杖の方言歴史に関しては、幸いにして記録の徴証が存留する。『枕の草子』時代の京都語がイタドリであったことは、かの『枕の草子』の、「杖無くてもありぬべき顔つきを」という奇警なる一文章によって熟知せられる。それから遠く溯って反正天皇紀の注記に、「多遅の花は今の虎杖の花也」とある虎杖も、この書の出来た時代には多分またイタドリであったろうが、別になおタチもしくはタチヒという語は伝わっていたのである。方言は必ず転訛と解し、そうでなければ異民族語の混入と見ようとする人には、この系統を説明することが既に容易でない上に、これを右二つの史料に拠って、単なる新陳代謝の例と認めることも事実が許さないのである。という理由は至って簡明で、現在においてもイタドリとタチヒとは虎杖の日本語として弘い区域に行われ、過去少なくとも千数百年の間、時の影響を受けて変化してはいなかったからである。そうして仔細にその錯綜の跡を検すれば、二語は久しく併存し、その択一は単なる小区域の流行であったことが知れるからである。即ち将来闡明せられねばならぬある法則によって、方言はいわゆる古典の時代から、著々として発生しつつあったことが推測し得られるのである。